月彩 Tsukisai...*

歳時記・旧暦・季節暦・美し和言葉・暮らし雑学…☾*

七月 文月

旧暦七月(文月 ふみづき、ふづき) 

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秋の始まりとされるが実感はまだまだのことが多い。
大よそ新暦の7月20日~8月20日頃に始まる。
七夕(七月七日)は夏と秋の境とされたが、盛夏であることが多い。
七夕行事を新暦7月7日に行おうとすると梅雨の最中に当たるので
「月遅れ」と称して新暦8月7日に行うところも多い。
この方が旧暦七月七日の季節に近い。
お盆は七月十三日から十五日であるが
これも「月遅れ」の新暦8月同日に行う地方が多い。
その方が旧来のお盆の季節感と合っているのである。
和名は穂含みの意という。

7月の始めは、まだじめじめした梅雨が続いていますが
梅雨が明けると晴れわたった夏本番の暑い日がやってきます。
7月の別名は文月(ふみづき)と言います。

7月7日の七夕に詩歌を献じたり、書物を夜風に曝す風習があるから
というのが定説となっています。しかし、七夕の行事は
奈良時代に中国から伝わったもので元々日本にはないもの。
そこで、稲の穂が含む月であることから
「含み月」「穂含み月」の意であるとする説もあります。

旧暦の文月は、現在の8月の中旬過ぎから9月の中旬近くになります。

暑さのなかで消息を知らせる文(ふみ)をやり取りする
文扱月(ふみあつかいづき)が文月になったとする説と
稲の穂がふくらむ月なので穂含月(ほえみづき)
または含月(ふくみづき)が転じた説が有力です。

ほかに、七夕に詩歌を詠み書物を夜風に晒す習慣から
文披月(ふみひらきづき)、秋の初めの秋初月(あきはつき)
女郎花(おみなえし)が咲く月で女郎花月
七夕の月で棚機月(たなばたづき)、七夜月(ななよづき)
七夕を愛でる逢月(めであいつき)、蘭月(らんげつ)
涼月(りょうげつ)などの名称があります。

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7月は、山開き祭、朝顔市、祇園祭り、七夕、盂蘭盆会(うらぼんえ)
お中元など昔から伝えられて来た行事があります。

山開きは、登山者に山を開放する行事です。
天にそびえる山や峰は、古来より神々が降臨してとどまる所
遠い先祖が神として鎮まる所、農耕に不可欠な水の神が宿る所として
信仰の対象とされました。その山にむやみに入ることは禁じられていたのです。

山開き

この季節の可憐な花として朝顔市の立つ朝顔の種子は
漢方薬として利尿剤や下剤に使われますが、千二百年以上も前に
遣唐使が中国から薬用として持ち帰ったそうです。
古代中国では、朝顔は牛と取引きされるほど高価な薬なので
牽牛(けんぎゅう)と呼ばれました。また、王の大病を朝顔の種子で治し
その謝礼に当時の財産である牛を与えられ、牽(ひ)いて帰ったので
牽牛子(けにごし)と名付けたとする説があります。

本来、日本で朝顔とは、桔梗(ききょう)や槿(むくげ)のように
朝に開花する花の名前でした。牽牛子の花が伝来し
朝顔の仲間入りをして牽牛花をアサガオと読むようになりますが
いつの間にかケンギュウカとも呼ばれるようになります。
牽牛花は七夕の牽牛・織姫の物語と組み合わされ
七夕の前後の日に朝顔市が開かれるようになりました。
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七夕の行事は、日本の織物の織女(おりめ)信仰と
中国で古代より盛んだった星信仰の伝説と
それにまつわる習俗が混じり合って一つの行事になったものです。

古代、織女の中から選ばれた聖なる棚機津女(たなばたつめ)は
年に一度、水辺の機屋(はたや)にこもって神の衣を織り、神を待ちます。
現れた神は一夜を過ごします。翌日、村人たちは禊ぎを行ない
村中の穢れや災いを持ち去ってもらいます。
訪れる神に徐災と安寧を願う信仰です。
七夕(たなばた)は、この棚機(たなばた)から転化したとされますが
一方の中国の伝説は、有名な牽牛と織女(しょくじょ)の物語です。

この物語は、星座の鷲座の牽牛星と琴座の織女星が
いつも向きあったまま動かずにいるので、両星の逢瀬の恋物語がうまれ
後世に天の川を渡って出逢う説話が付け加えられました。
二つの星の逢瀬を眺め、女性たちが七本の針に五色の糸を通し
庭に机を置き酒肴や瓜などの果物を供え、織女にあやかって
裁縫や手芸の上達を祈る乞巧奠(きこうでん)という習俗になります。

この乞巧奠が日本に移入されて宮中行事になり
次第に民間にも拡がっていきます。
庭上の机に香花(こうげ)を供え、字を書いて置き、棹に五色の糸を懸け
梶の葉に願い事を書いてその成就を祈ったのです。
梶の葉が五色の短冊となり、これに詩歌や手芸や
書道の上達の願い事を書いて笹竹に飾る風習は、江戸時代の
寺子屋の行事として盛んになり現在に引き継がれました。
この七夕は、すぐやって来る日本古来の、祖先崇拝と
仏教が習合してお盆となった御魂祭りのための
禊ぎの行事であったとも言われます。

お盆の行事は地方によって旧暦、新暦、
ひと月遅れなど日程がさまざまです。
明治6年に今の暦が採用されてから140年近く経っているのに
今も混乱が続いています。
現代では新暦からひと月遅れのお盆が主流のようです。

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2日(木)半夏生

7月2日頃(2015年は7月2日)。太陽黄径100度。
夏至から数えて11日目頃。
梅雨の末期で、半夏(烏柄杓<カラスビシャク>)という
毒草が生える多湿で不順な頃とされています。
農家の人達はこの日までに田植えを済ませ、どんなに気候不順な年でも
この後は田植えをしないという習慣がありました。
地方によっては、ハンゲという妖怪が徘徊するという言い伝えがあり
この時期に農作業をしないようにという戒めになっているようです。
半夏生までに田植えを済ませた農家では、この日の天候で稲作のできを占います。
半夏生は、この植物にちなんで名付けられたとされています。
※ 烏柄杓(カラスビシャク)は毒草ですが、生薬としても用いられています。
地域によっては、タコを食べる習慣があります。

7日(火)小暑  七夕

七夕が行われる7月7日頃(2015年は7月7日)。
および大暑までの期間。太陽黄径105度。夏至から数えて15日目頃。
暑さがどんどん強くなっていくという意味があり
この頃から暑さが本格的になってきますが、梅雨の終わる頃で
集中豪雨が多く発生する時季でもあります。
この頃から暑中見舞いを出し始めます(正式には大暑から)。
梅雨が明け、強い日差しと共に気温が一気に上がる時季のため
体調を崩しやすくなる頃でもあります。
天気予報やニュースで「小暑」という言葉を耳にしたら
本格的な夏を迎える合図だと思って下さい。
暑さを乗り切るために、しっかり食べて体力をつけておきたいですね。
この頃は蓮の花が咲き始める頃でもあります。少し風流に
蓮観賞に出掛けてみるのもいいですね。
午後には花がしぼんでしまいますので、行かれる時は朝の早い時間に。

洗車雨(せんしゃう)と洒涙雨(さいるいう)
七夕の前日に降る雨は、織女との逢瀬のための牛車を
牽牛が洗う水が降る洗車雨。
七夕の夜に降る雨は、再会した二人が別れを嘆く涙雨と伝えられる。

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15日(水)お盆

正式には盂蘭盆会(うらぼんえ)と言い、夏に祖先の霊を祀る行事。
元々は旧暦の7月15日を中心としたものだったのですが
現在は月遅れにあたる8月15日が一般的になっています。
お盆には、先祖や亡くなった人達の精霊が
道に迷わず帰って来ることができるように、13日の夕刻に盆提灯を灯し
庭先に迎え火として麻幹(おがら)を焚きます。
14、15日は精霊は家にとどまり、16日の夜帰って行きます。
今度は送り火を焚き、霊を送り出します。
京都の大文字焼きはご存知だと思いますが
これは正式には「五山の送り火」といいます。
これも、お迎えした先祖の霊をお送りする送り火です。
現在行われているお盆は、本来の盂蘭盆会(うらぼんえ)と
日本古来の五穀豊穣を祝う収穫祭、水紙祭などが
合わさったものだと考えられています。

16日(木)薮入り

江戸時代、商家などに住み込みで働いていた奉公人が
主人から休暇をもらって親元などに帰ることができた日。
1月16日と7月16日の2回あり、7月のものは
「後(のち)の薮入り」ともいいます。この日は家族や親類に会い
墓参りをした後、思いっきり羽を伸ばしたそう。
落語の題材にもなっています。
ちなみにこの日は閻魔大王の休日でもあるそうです。

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20日(月・祝)海の日

7月20日 (2015年・平成27年)
※年によって日付が異なります。
海の恩恵に感謝すると共に、海洋国日本の繁栄を願う日。
7月の第3月曜日。
元々は「海の記念日」という記念日でしたが
1996年から国民の祝日になりました。

夏土用入り

土旺用事(どおうようじ)の略。
土用というと夏を思い浮かべる方も多いと思いますが
土用は各季節にあります。
陰陽五行説で、春・夏・秋・冬をそれぞれ木・火・金・水とし
(余った?)土を各季節の終わりの18日間に当てはめたことから
立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間を土用といいます。
次の季節へ移る前の調整期間といったところでしょうか。

一般的には立秋前の18日間の夏土用をさします。
この期間を暑中と呼び、暑中見舞いを出す時期でもあります。
また、夏土用に入って3日目が晴れれば豊作、雨が降れば
凶作といわれています。この豊凶占いのことを
「土用三郎(どようさぶろう)」といいます。

2015年は
冬土用:1月17日~2月3日 (太陽黄径297度)
春土用:4月17日~5月5日 (太陽黄径27度)
夏土用:7月20日~8月7日 (太陽黄径117度)
秋土用:10月21日~11月7日 (太陽黄径207度)

最初の日を「土用入り」最後の日を「土用明け」といいます。
※上記の太陽黄径は入りの日のものです。
※入りの日によって18日間でない場合もあります。
約18日間と解釈してください。

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23日(木)大暑

7月23日頃(2015年は7月23日)。
および立秋までの期間。太陽黄径120度。
小暑から数えて15日目頃。「だいしょ」ともいいます。
梅雨明けの時季で、夏の土用もこの頃。
いよいよ本格的な夏の到来です。大暑って文字を見ているだけで
汗が噴出してきそうな名前ですね。最も暑い頃という意味ですが
実際の暑さのピークはもう少し後になります。
動物園の白くまたちへの氷のプレゼントや打ち水などのイベントは
この大暑の日に合わせていることが多いようです。

24日(金)土用の丑の日

夏の土用は、1年の中で最も暑さが厳しいとされる時期にあたるため
江戸時代にはこの期間の丑の日を「土用の丑の日」と重視し
柿の葉などの薬草を入れたお風呂に入ったり
(丑湯)、お灸をすえたり(土用灸)すると夏バテや
病気回復などに効き目があるとされていました。
年によっては、土用の期間に丑の日が2回訪れることもあります。
この2回目の丑の日を「二の丑」といいます。
※2015年の夏土用の丑の日は7月24日、二の丑は8月5日です。

・土を犯してはいけない(土を掘り起こしてはいけない)。
土用の期間は、土を司る土公神(どくしん・どくじん)
という神様が支配するといわれ、土を動かしてはいけないとされてきました。
今でも、家などを建築する際、土を掘り起こしたりする基礎工事などは
土用の期間をはずす方が多いようです。
土用は季節の変わり目ですから、農作業で
体調を崩さないようにとの戒めもあると思われます。

土用の間日(まび)
土用の期間中土を掘り起こしてはいけないとなると
いろいろと支障が出てきそうですね。でもご安心あれ。
土公神が天上に行き、地上にいなくなる「間日(まび)」
が設けられているので、この日は作業をしてもいいとされています。

冬土用の間日:寅・卯・巳の日
 ※2015年は1月17日・26日・27日・29日
春土用の間日:巳・午・酉の日
 ※2015年は4月23日・24日・27日・5月5日
夏土用の間日:卯・辰・申の日
 ※2015年は7月26日・27日・31日、8月7日
秋土用の間日:未・酉・亥の日
 ※2015年は10月22日・24日・26日、11月3日・5日・7日

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七夕の室礼
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