月彩 Tsukisai...*

歳時記・旧暦・季節暦・美し和言葉・暮らし雑学…☾*

長月 九月の暮らし

◆九月 (長月・ながつき)

日増しに夜が長くなるので「夜長月」。
それが「長月」になったといわれています。

季節:仲秋(ちゅうしゅう) ※白露から寒露の前日まで。

cos4_20110909134217s_2015082916532405d.jpg

9月を旧暦で長月(ながつき)といい、現在の暦でも使われています。
長月は、夜をだんだん長く感じる月の「夜長月」が略されて
長月になったとする説が有力です。
1年の間でもっとも夜が長いのは冬至の前後ですが、夏は夜が短いので
旧暦の9月に入ると急に夜を長く感じるのでしょう。

ほかに、「色取月(いろどりづき)」、「竹酔月(ちくすいづき)」、「菊月(きくづき)」
「小田刈月(おだかりつき)」、寝覚月(ねざめづき)、「紅葉月(もみじづき)」など
秋の趣きを現わす別名もあります。
また、古来、我われの先祖にとって稲の生育と収穫は最大の関心事でしたが
稲穂の長く満ち成る「穂長月(ほながづき)」
あるいは稲を刈る「稲刈月(いながりづき)」が
なが月になったとする説もあります。

長月(ながつき )、菊月 (きくづき・きくげつ)、小田刈月(おだかりづき)、
季秋(きしゅう)、紅葉月(もみじづき)、色取月(いろどりづき)、
玄月(げんつき)、寝覚月(ねざめづき)、陰月(いんげつ)、
菊見月(きくみづき)、涼秋(りょうしゅう) など

9月の季語 : 初秋/新秋/新涼/清涼/孟秋
・初秋の候 ・新秋のみぎり ・秋の七草も咲きそろい など

9月は実りを迎える季節であると同時に、台風が到来する季節でもあります。
暴風雨は稲作に深刻な被害をもたらします。
初秋の年中行事には、平穏な気象を願う気持ちが込められています。

b006507s_20150826161806c5f.jpg

●二百十日(にひゃくとおか) 
9月1日頃(2014年、2015年は9月1日)。
立春から数えて210日目。 

この時季は稲が開花・結実する大事なときですが
台風が相次いで襲来し、農作物が被害を受けてしまうことがよくあり
厄日とか荒れ日などといわれています。
一つの目安として警戒を呼びかけていたようです。
立春から数えて220日目の二百二十日も厄日と考えられています。

二百十日は伊勢の船乗りたちが長年の経験によって凶日としたといわれていて
雑節として暦に記載されたのは江戸時代で、八十八夜とほぼ同じ頃です。
先人たちの経験に基づいた生活の知恵が暦となっているのです。
農作物を風雨の被害から守るため、各地で風鎮めの儀式や祭が行われていて
風祭りもその一つです。

◎風祭り(かざまつり)
風害から農作物を守るため、神に祈願する祭り。
全国的に行われているようですが、関東・中部・東海地方では
風祭りと共に風神・風宮の伝承が色濃くあるようです。
二百十日前後に行うところが多いですが
正月・2月・4月・7月・8月に行う地方もあります。

●白露(はくろ)
9月8日頃(2015年は9月8日)。
および秋分までの期間。太陽黄径165度。
処暑から数えて15日目頃。この日から仲秋になります。 

草の葉に白い露が結ぶという意味。夜の間に大気が冷え込み
草花に朝露が宿ることから名づけられたのでしょう。
野には薄の穂が顔を出し、太陽が離れていくため空が高くなるなど
本格的な秋の到来を感じられる頃です。
日中はまだ暑さが残りますが、朝夕の涼しさの中に肌寒さも感じ始めます。

日本人からすると「白」は雪=冬をイメージするのが一般的ですが
中国の陰陽五行では「白」は秋の色とされています。

chouyou_20150826161855b8e.gif

●重陽(ちょうよう)の節句
9月9日。
「九」という陽の数が重なることから重陽(ちょうよう)といいます。

昔、中国では奇数を陽の数とし、陽の極である9が重なる
9月9日は大変めでたい日とされ、菊の香りを移した菊酒を飲んだりして
邪気を払い長命を願うという風習がありました。
日本には平安時代の初めに伝わり、宮中では観菊の宴が催されました。
菊の節句、菊の宴とも言われています。収穫の時期にもあたるため
庶民の間では「栗の節句」としてお祝いをしていました。
今も、太宰府天満宮の秋思祭(しゅうしさい)など、
各地で菊を愛でる祭りや行事が催されています。

華道の世界でも大切な日
華道を嗜む者にとって、この日はとても大切な日です。
菊のみを使ったお生花(せいか)をいけます。
お正月に若松だけでいけられた生け花をご覧になられたことがおありでしょう。
華道では節目節目に、その季節の象徴とされる花1種のみでお生花を生けますが
その中でも重陽の節句に菊をいけるのは、ある意味儀式のようなもので
特別な日なのです。

20140822145946c95_20150826161659968.jpg

●彼岸(ひがん)
春分・秋分の前後3日を合わせた7日間。

2015年は
春の彼岸:3月18日~24日
秋の彼岸:9月20日~26日
最初の日を「彼岸の入り」、最後の日を「彼岸明け」、
真ん中にあたる春分・秋分を「彼岸の中日(ちゅうにち)」といいます。

仏教では、私たちの住む世界をこちらの岸、三途の川(さんずのかわ)を挟んで
ご先祖様の霊が住む世界をあちらの岸と考えられていて
こちらの岸を「此岸(しがん)」あちらの岸を「彼岸」といいます。
この極楽浄土は西の彼方にあるとされているため
太陽が真西に沈む春分・秋分にお墓参りや先祖供養を行うようになりました。
これは仏教にはない習慣で、日本独自のものです。
中日に夕陽を拝むと功徳があるといわれています。
お寺では、この期間「彼岸会(ひがんえ)」の法要が営われます。

「ぼた餅」と「おはぎ」
お彼岸と言えば「おはぎ」です。
地域によっては「ぼた餅」とも呼びますがこれは同じもの。
漢字で書くと「お萩」と「牡丹餅」。
小豆の粒を萩の花に見立てて「お萩」、牡丹の花に見立てて
「牡丹餅」と呼んだのです。
ですから、厳密に言うと春は「ぼた餅」、秋は「おはぎ」ということです。
小豆の赤色には災いが身に降りかからないようにする
おまじないの効果があるそうです。

ohagi_20150826161806f99.jpg

●敬老の日
9月21日 (2015年・平成27年)
※年によって日付が異なります。

多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う日。
9月の第3月曜日。9月の第三月曜日は「敬老の日」です。
この前身になっているのは、昭和26年から祝われるようになった「年寄りの日」。
これが昭和41年に「敬老の日」と改称され、国民の祝日のひとつとなりました。
2002年までは9月15日でしたが、2003年から成人の日・体育の日と同様
移動祝日となりました。
敬老の日には、お年寄りのいる家庭では、お年寄りを中心に祝い膳を囲んだり
贈り物をさしあげるなどするのが一般的な祝い方です。
また、敬老の日に忘れてはならないのは、老人と同居して
その面倒を見てくれている兄弟・姉妹、その配偶者への感謝です。

●秋分の日
9月23日 (2015年・平成27年)
※年によって日付が異なります。
「祖先を敬い、亡くなった人々をしのぶ」日。秋の彼岸の中日あたります。

●秋分
前年の2月1日に国立天文台が
官報で発表する「秋分日」を基準にして決められます。

kosumosu20_20120902132810_20140822145945a52s_20150826161700331.jpg

●体育の日
10月12日 (2015年・平成27年)
※年によって日付が異なります。

「スポーツに親しみ、健康な心身をつちかう」ための国民の祝日。
1964年10月10日の東京オリンピック開会式を記念して、1966年に制定されました。
2000年からはハッピーマンデー制度の適用で10月の第2月曜日になっています。

東京オリンピックの開会式が10月10日になったのは、日本の観測史上
最も晴れる確立が高かった日付だったからです。
各地で運動会などイベントが行われますね。
体力測定にチャレンジしてガッカリ・・・なんてことのないように
日頃から体力づくりには努めたいもの。
お父さんも子供の運動会で張り切りすぎないで下さい。

●文化の日 11月3日

「自由と平和を愛し、文化を薦める」ことを趣旨とした国民の祝日。
1946年に日本国憲法が公布された日で、日本国憲法が平和と文化を重視している
ということでから「文化の日」に定められました。 

※日本国憲法は半年後の1947年5月3日(憲法記念日)に施行されました。
この日皇居では文化勲章の授与式が行われます。

b006507s_20150826161806c5f.jpg

●勤労感謝の日 11月23日

「勤労を尊び、生産を祝い、国民が互いに感謝し合う日」として
1948年に制定されました。
終戦までは新嘗祭(にいなめさい)の日。
アメリカの感謝祭(サンクス・ギビング・デー)に相当するものとされていますが
戦後廃止された新嘗祭を「勤労感謝の日」に改めたのでしょう。

【新嘗祭(にいなめさい)】
「しんじょうさい」とも呼びます。
11月23日(明治5年の改暦以前は
11月の第2の卯の日)に天皇が行う収穫祭。
その年に収穫した新穀(主に米)を天地の神に供え
農作物に感謝し、自らも食する儀式です。
飛鳥時代の皇極天皇以前から行われていました。
平安末期には衰え中絶していましたが
江戸時代、東山天皇のときに復活しました。
元々は民間で広く行われていた行事だったようです。
人々が、その年の収穫を祝い、感謝したお祭だったのでしょう。
古代に国家が統一されて、祭儀が天皇を中心とする
宮中行事へ集約されたため
この新嘗祭も宮中の儀式のひとつになったようです。

●天皇誕生日 12月23日
「天皇の誕生日を祝う」日。

000.jpg

●十五夜
◆収穫を月に感謝する日 お月見
中国では陰暦の7月を初秋、8月を仲秋、9月を晩秋といい
それぞれの満月を観賞する風習がありました。
中でも8月15日の満月を「中秋の名月」と呼び、
1年中で一番美しく明るい月とされ、日本でも平安時代から
貴族の間で月をめで供え物をして、詩歌を詠むようになりました。
ちょうどこの頃、農作物の収穫期の直前にあたることから、豊作を願う
収穫祭の意味合いが強まってきました。
月に対する信仰も強く、満ちては欠け、欠けては満ちる月を生命の根源と考え
たくさんの農作物を供えて豊作を祈願したようです。
秋の美しい月をいつまでもめでていたいという気持ちから
十五夜の月を「待宵(まつよい)」、翌夜を「十六夜(いざよい)」、
一夜ごと出の遅くなる月を待ちわびる意味で
十七夜を「立待月(たちまちづき)」、
十八夜を「臥待(ふしまち)月」、
二十夜を「更待(ふけまち)月」と呼んでいます。

旧暦の8月15日、新暦では9月の中旬(2015年は9月27日)。
お月見、名月、中秋の名月、芋名月とも呼ばれます。
中国では、唐の時代から中秋の名月を鑑賞する風習があったようです。
日本では平安時代の貴族の間に取り入れられ、次第に武士や町民に広まりました。

昔は、月の満ち欠けにより月日を知り、農事を行いました。
十五夜の満月の夜は祭儀の行われる大切な節目でもあったようです。
満月に見立てたお団子と魔除けの力があるといわれるすすきをお供えします。
日本では昔から、同じ場所で十五夜と十三夜の両方を観賞する風習が一般的です。
どちらか一方だけ観賞するのは「片見月」といって忌まれていたからです。
今は、十三夜は十五夜に比べてあまり一般的でないようで
十三夜の頃に月見団子を販売していない和菓子屋さんもあるようです。
でも、両方の月を愛でるのは、日本独特の風情ある風習ですから
ぜひどちらの月も楽しんでみてください。

※旧暦の8月15日を「中秋の名月」と呼びますので
必ずしも満月の日とは限りません。
むしろ、満月でないことの方が多いです。

03s_20090901143950_201508261617004a5.jpg

●中秋の名月
年に12~13回の満月があるのに
どうして中秋の名月は特別な日とされているのでしょうか。
中秋の時季は、春や夏に比べると空気が乾燥し、月が鮮やかに見えるからです。
冬の月はさらに鮮やかに見えますが
寒すぎて鑑賞するには不向きだからでしょう。

●月待ち
十三夜・十五夜・十七夜・二十三夜など、特定の月齢の日に
月の出を待つしきたりがありました。
たくさんの人が集まって、お供え物をし月の出るのを待ち
月を拝んで、飲食を共にします。
二十三夜の月待ちが最も多く行われていたようです。

・すすきや秋の七草を飾ります。
・団子15個と里芋など、秋の農作物や果物をお供えします。
・縁側や窓辺など、お月様の見えるところにお供えしましょう。
※すすきの本数など、決まりごとはありません。
秋の七草のどれかを添えたりして、自分スタイルのお花を飾ってください。  

●月見団子
形は、地方によって様々。全国的にはまん丸のものが一般的のようですが
里芋を模した細長いものなど、いろいろな種類があります。
京都を中心にした関西は、細長いお団子の中央に餡を巻いて
雲のかかった月を表現したお団子です。

●すすき
イネ科の植物。秋の七草のひとつ。
魔除けの力があるといわれています。

●秋の七草
萩(はぎ)・桔梗(ききょう)・葛(くず)・撫子(なでしこ)
・尾花(おばな※「すすき」のこと)・女郎花(おみなえし)
・藤袴(ふじばかま)
春の七草はお粥にしていただきますが、秋の七草は見て楽しみます。

015309s_201508261616595e6.jpg

●十三夜
旧暦の9月13日、新暦では10月の中・下旬(2015年は10月25日)。
十五夜を中秋の名月と呼ぶのに対し、十三夜は「後の月(のちのつき)」
「豆名月」「栗名月」ともいいます。

旧暦の毎月13日の夜を「十三夜」といっていましたが
9月13日の夜は、十五夜についで美しい月とされ
宮中では、古くから宴を催すなど月を鑑賞する風習がありました。
十五夜は中国から伝わったものですが、十三夜は日本固有の風習で
秋の収穫祭の一つではないかと考えられています。
一般に十五夜に月見をしたら、必ず同じ場所で
十三夜にも月見をするものともされていました。
これは十五夜だけ観賞するのは「片月見」といって忌まれていたからです。

 「九月・長月」関連記事
http://rosymoon.blog.fc2.com/blog-entry-523.html
http://rosymoon.blog35.fc2.com/blog-entry-185.html
http://rosymoon.blog35.fc2.com/blog-entry-254.html
http://rosymoon.blog35.fc2.com/blog-entry-457.html
http://rosymoon.blog35.fc2.com/blog-entry-493.html
http://rosymoon.blog35.fc2.com/blog-entry-115.html


暦のたしなみ ~しきたり・年中行事・季節のうつろいまで~ (ワニブックスPLUS新書)暦のたしなみ
~しきたり・年中行事・季節のうつろいまで~ (ワニブックスPLUS新書)

(2013/12/07)
小笠原 敬承斎

商品詳細を見る

くらしのこよみ 七十二の季節と旬をたのしむ歳時記くらしのこよみ 七十二の季節と旬をたのしむ歳時記
(2012/01/26)
うつくしいくらしかた研究所

商品詳細を見る

二十四節気と七十二候の季節手帖二十四節気と七十二候の季節手帖
(2013/12)
山下 景子

商品詳細を見る

日本の七十二候を楽しむ ―旧暦のある暮らし―日本の七十二候を楽しむ ―旧暦のある暮らし―
(2012/02/10)
白井 明大

商品詳細を見る

日本の七十二候を味わう楽しむ: 旧暦で知る、自然の彩り、和の心 (王様文庫)日本の七十二候を味わう楽しむ: 旧暦で知る、自然の彩り、和の心 (王様文庫)
(2013/10/28)
広田 千悦子、広田 行正 他

商品詳細を見る

旧暦で今をたのしむ「暮らし歳時記」 (PHPビジュアル実用BOOKS)旧暦で今をたのしむ「暮らし歳時記」 (PHPビジュアル実用BOOKS)
(2013/12/19)
松村 賢治

商品詳細を見る


Blog Ranking月彩 人気ブログランキング【ブログの殿堂】 blogram投票ボタン


Twitterボタン
Twitterブログパーツ

http://smimaker.com/ui/images/design07.png) repeat; border: 2px solid #cccccc ; width: 200px; display: inline-block; line-height: 0;">
ソーシャルメディアアイコンメーカー
facebooktwitterrss


関連記事
スポンサーサイト

タグ:長月 九月

Designed by Akira.
Copyright © 月彩 Tsukisai...* All Rights Reserved.